2019年のディスプレイ業界の最大の課題は何だろう?

2019年には8K OLED TVとfoldable smartphoneの販売開始されてOLED産業に新たな活力が加味される。中国のパネルメーカーのGen10.5ラインから降り注ぐ低コストのLCD物量で崩れるディスプレイ産業を維持するためにOLEDメーカーは高付加価値製品で市場をリードしている。

完璧なブラックをベースとしたコントラスト比と派手な色、視野角などは超大型8K TV市場でもOLED TVの成長を担保しており、foldable OLEDは、これまで存在していなくても、新しいfoldable smartphone誕生を促進させている。
サムスンディスプレイは、急成長する大型OLED TV市場に対応するQD-OLEDパネルを開発中であり、LGディスプレーは、高度なスマートフォン市場を対応するためにfoldable OLEDの開発に拍車をかけている。三星とLGに比べて相対的に開発が遅れTCLとJOLEDは大型OLED TV市場に対応するため戦略的にsoluble OLED市場を開拓している。

日々進化しているOLED産業と技術の発展を把握できる2019 OLED KOREAが3月6〜7日、ソウルノボテルホテルで開催される。サムスンとLGをはじめOLED業界が総出動する2019 OLED KOREAは2019年OLED産業がどのように、どこに行くのかをよく知らせるものである。

【プレスリリース】2023年のFoldable OLED市場規模、246億米ドルまで高速成長

 

来年から導入される5G通信技術は、ライブストリーミングサービス以外にもVRなど、さらなる高画質と大容量コンテンツを高速に処理できる。通信速度が速くなる分、精密なグラフィックの高解像度と大画面を要求するコンテンツが発売される予定である。

現在のスマートフォンは6型まで大きくなっているが、5G通信時代の4K解像度を表現するには足りない。7型以上のディスプレイだと、4K解像度の表現が可能なため、5G通信時代に最適な製品になると考えられる。Foldableスマートフォンには、7型以上のディスプレイが採用されているが、携帯性を向上した次世代モバイル機器として、スマートフォンとタブレッドPCの機能を合わせたデジタル融合製品である。

このようなFoldableスマートフォンが誕生したのは、Foldable OLEDがあったためである。Samsung Displayを含めて世界のOLEDディスプレイメーカーは、次世代製品市場を先取りするために、莫大な開発費を投じてきており、今、Foldable OLEDが出始めている。

OLEDスマートフォン市場をリードしているSamsung Electronicsは、来年から世界初のIn-Folding(内側に折りたたむ)方式によるFoldableフォンを発売する。これに合わせ、Samsung Displayは1.5Rまで折りたためるFoldable OLEDを用意している。Galaxy Sシリーズの販売が低迷しているSamsung Electronicsにとっては、Foldableフォンは必ず成功させなければならないスーパープレミアム製品となる。

<Samsung ElectronicsのIn-Folding Foldable OLEDスマートフォンの構造(予想)>
参考:UBI Researchが発行した『Foldable OLEDレポート』

OLED専門調査機関UBI Research(代表:イ・スンチャン)がFoldable OLEDレポートを発行した。このレポートによると、2019年のFoldable OLED市場は4億8,000万米ドルにしか達しないが、2023年には246億米ドルまで成長する見込みである。

イ代表は「Foldable OLED市場が高速成長を果たすためには、5G通信と4K解像度を実現できる7型以上のスマートフォンが必須だ」と考えを示し、OLEDパネルメーカーの企業価値は、Foldable OLEDの生産に成功するかしないかによって決まる」と語った。

<Foldable OLED市場展望>
参考: UBI Researchが発行した『Foldable OLEDレポート』

しかし、Foldable OLEDは誰でも生産できる製品ではない。従来のフレキシブルOLEDより複雑なモジュール構造を有しているため、折りたたんだ際に生じる様々なパネル特性の変化に対処できる技術が必要である。特に、In-Folding Foldable OLEDはTFTの抵抗変化に対処できる補償回路技術と、画面を折りたたんだ後また広げた際に要求される復元力などが、代表的な技術的難題になる。20万回以上折りたたみ、広げることを繰り返しても、ディスプレイの画質と表面に問題のない信頼性も要求される。

UBI Researchが発行した『Foldable OLEDレポート』では、Foldable OLEDの信頼性を決定する主要フィルムの開発問題と、パネルメーカーの開発動向を分析した情報を紹介している。

車載用OLEDディスプレイの黄金時代が訪れる

コネクテッドカーのディスプレイは、様々な情報を提供し利便性を図るため、段々大きくなっている。一般自動車に採用されるディスプレイには、クラスターとCID(Center Information Display)、RSE(Rear Seat Entertainment)、RMD(Room Mirror Display)がある。コネクテッドカーは、センターフェイシア(Center Fascia)に多くあるボダンがディスプレイになり、サイドミラーの代わりとしてカメラを用いたディスプレイがドアに取り付けられる。来年から発売開始されるAudiの電気自動車e-tronには、サイドビューディスプレイが搭載される。

 

UBI Researchイ・チュンフン代表によると、自動車メーカーがOLEDメーカーに積極的にアピールし、ディスプレイにOLEDを採用しようとする理由は、デザインと視認性、厚さなど、OLEDにしか持っていない多くの特長があるからである。

 

サイドビューカメラはドアに取り付けられるため、運転者の視線には広い視野角が必要となる。特に、夜間走行時に物体の形を確実に識別するには、正確な黒色をディスプレイに表示しなければならない。また、高速走行している自動車のミラーに映る画面は、速度によって瞬時に変わるため、応答速度が速いOLEDの採用が必須となる。気温が低い冬に、応答速度が遅いLCDを採用することはできない。それだけではなく、運転者の利便性を最大化するコックピット(cockpit)ディスプレイをダッシュボードに取り付けるためには、フレキシブルOLEDを採用しなければならない。

<BenzのF015 cockpit displayとAudiのe-tron side view display>

Audiは今年初めてAMOLEDを、後席用のリモートコントロールユニットディスプレイに採用し、新たなOLED応用市場を開拓した。Audiは全てSamsung Display製リジッドOLEDを採用する。

一方、TV用OLED市場のトップとなるLG Displayは、RGB OLEDを2段に積層したフレキシブルOLEDで、クラスター用ディスプレイとCID市場での成功を目指している。車載用ディスプレイの供給メーカーであり、市場シェア2位を占めるVisteonは、LG DisplayのpOLEDで、クラスター市場を迎える準備を行っている。12.3型pOLEDはLTPS基板から製造され、スマートフォン用OLEDよりOLED工程が複雑なため、モジュールを含むパネル価格は55型WRGB OLEDと同水準になり、少量でも超高価なプレミアム市場を創出できる。

<Visteonの12.3型pOLED>

UBI Researchが発行した『車載用OLEDディスプレイレポート』によると、Samsung DisplayとLG Displayがリードする車載用OLEDディスプレイ市場は、2023年に5億4,000万規模に成長すると予想される。

 

【IMID 2018】透明ディスプレイと車載用ディスプレイ展示、新規事業の方向性提示へ

2018年8月、韓国の釜山で開催されたIMIDは、次第に展示規模を拡大している。韓国のディスプレイ産業をリードしているSamsung DisplayとLG Displayは、透明ディスプレイを展示した。LG Displayは、透過率が40%で前面発光方式を採用している77型透明ディスプレイの他にも、4枚の55型FHD OLEDパネルをつなぎ合わせたビデオウォールを展示した。このビデオウォールのベゼルは3.5mmしかない。また、VR OLEDパネルを展示し、継続的な開発で性能が向上していることを確認できる。

Samsung Displayも透明ディスプレイを展示したが、LG Displayが大型OLED産業をリードし、Samsung Displayは中小型OLED産業をリードしていることを証明るように、展示したのは車載用サイズの透明ディスプレイだった。透明OLEDディスプレイを用いてHUDデザインの発展可能性を示唆し、他にも様々な車載用フレキシブルOLEDディスプレイを展示した。これによって、Samsung Displayは、本格的に車載用OLEDパネル事業に取り組む意思を示した。また、616ppiの3.5型OLEDパネルを使用したVRと1200ppiの2.43型OLEDパネルを使用したVRを展示した。

このパネルメーカー2社の他にも、Merck、 Heesung Materialを始めとする様々な材料と装置メーカーも、学会や展示に参加して産業に貢献すると同時に、各社の事業を紹介する機会として、今回の展示会を活用した。世界最高のOLED産業リサーチ企業であるUBI Researchも、今回の機会を通じて今年新しく構成した「Market Track」など、レポートを紹介した。

【IMID 2018】LG Display、寿命を向上させた車載用OLEDで2段スタック型RGB OLED公開

韓国釜山のBEXCOで開催されたIMID 2018で、LG Displayのキム・カンス研究委員(Research fellow)は、車載用ディスプレイに採用される新しいOLED技術について発表した。

キム研究委員は、現在、モバイル機器に採用されているRGB OLEDとTVに採用されているWRGB OLEDの寿命が短く、顧客企業の要求を満たせないため、この問題を解決する対策として、RGB OLEDをWRGBのようにタンデム構造を有する2段スタック型RGB OLEDを紹介した。2段スタック型RGB OLEDは、多層構造にCGL層(Charge generation layer)が追加され、厚くなる可能性があるため、HTL層を従来より薄くし、発光層のCharge balanceを最適化した。

<LG Displayの車載用2段スタック型RGB OLED構造>

 

その結果、1段スタック型RGB OLEDより1.5倍から2倍向上された発光効率ととにも、寿命がT80を基準に4倍以上増加する効果が表れたと報告した。

<LG Displayの2段スタック型RGB OLED効果>

 

しかし、2段スタック型は一般的な構造に比べ、消費電力が高いという欠点があり、この問題を解決する努力が必要だと指摘した。

 

【IMID 2018】OLEDON、2250ppiのAMOLED製造用曲面蒸発源FMM蒸着技術を世界初開発

高解像度AMOLED製造用面蒸発源の蒸着技術を開発しているOLEDONのファン・チャンフン代表は、IMID 2018で2250ppiのAMOLED画素を蒸着できる、曲面蒸発源FMMの蒸着技術を世界で初めて開発したことを発表した。

 

従来のリニア蒸発源FMM蒸着技術は、Shadow Distanceが3 um、生産可能なAMOLEDの解像度は570ppi程度である。一方、OLEDONが既に披露した面蒸発源蒸着技術はShadow Distanceが0.8~1.5 umで、AMOLEDの解像度を800~1200ppiまで実現できる。今回、新たに開発された曲面蒸発源FMM蒸着技術によるShadow Distanceは0.18~0.6 umで、面蒸発源蒸着技術をアップグレードした技術として、AMOLEDの最大解像度を2250ppiまで実現できる。

<OLEDONの曲面蒸発源FMM蒸着技術のデータ>

凹面鏡を通して光を集める原理と同様に、従来の平らな面蒸発源を曲面に変えることによって、発光材料が広がらず目標位置に正確に蒸着され、Shadow Distanceが縮まる方式である。この技術が実用化されると、モバイル機器のみならず、仮想現実機器などにも幅広く採用できると期待されている。

 

【IMID 2018】LG DisplayとSamsung Display、様々な大型と中小型OLEDアプリケーションを展示

LG DisplayとSamsung Displayが韓国釜山のBEXCOで開催されたIMID 2018で、OLEDを活用した様々なアプリケーションを披露し、来場者の注目を集めた。特に、LG Displayは77型透明(Transparent)フレキシブルOLEDと55型ビデオウォール(Video Wall)OLEDなど、大型OLEDアプリケーションを中心に展示したが、その一方でSamsung Displayは車載用と仮想現実機器用OLEDなど、中小型OLEDアプリケーションを中心に展示し、各社の事業戦略を公開した。

 

まず、LG Displayの77型透明フレキシブルOLEDパネルの厚さは400 um、曲率半径は80 mm、輝度はフルホワイトを基準に200 nitである。LG Displayは低透過率と耐久性をさらに改善させると語った。また、3.8 mmの狭いベゼルを持つ4枚のFHD OLEDを展示し、ベゼルを0.5 mmまで抑えることを目指していると説明した。

 

他にも、仮想現実機器用1200ppiの4.3型WRGB OLEDを披露した。関係者はカラーフィルターをエッチングするWRGB OLEDが、蒸着方式を利用するRGBより高解像度を得られると付け加えた。

 

一方、Samsung Displayは6.22型ステアリングホイール用割れない(Unbreakable)OLEDと同乗者モニター用1000Rの曲面(Curved)OLED、HUD用透明OLED、CIO用S-curved OLED、丸められる(Rollable)OLEDなど、OLEDを活用した多くのアプリケーションを展示した。業界関係者はOLEDはLCDに比べてデザインの自由度が高いため、車の内部に幅広く採用できると期待感を示した。

 

まだ開発段階にあるため、輝度と信頼性など、改善すべきことが多くあるが、現在はヨーロッパ企業からのフィードバックを取り入れ、継続的な性能向上を行っていると説明した。他にも、Samsung Displayはライトフィールドディスプレイ(Light field display)と仮想現実機器2000ppiのRGB OLEDなどを披露した。

四半期別スマートフォン用OLED市場レポート発行

UBI Research(代表、イ・チュンフン)が『四半期別スマートフォン用OLED市場レポート』を発行した。2018年の第2四半期にスマートフォン用OLEDの売上高は57億6,000万米ドルで、OLED全体市場の88.9%を占めた。

本レポートでは、スマートフォン用OLED市場実績とコスト、投資現況を四半期別に分析し、需要および供給と市場展望について説明している。急変するOLED産業において、スマートフォン用OLED市場の変化を正確に理解しておけば、OLED市場が今後どのように変化していくかを予想することができる。

第2四半期に世界のスマートフォン用OLED製造ラインの基板面積は349万m2で、第1四半期の327万m2に比べて6.4%増、前年同期比30.1%の増加となった。2018年の年間基板面積は148万m2となり、2017年の108万m2に比べて27%増加する予定である。

2018年第1四半期と第2四半期の実績を分析した結果、今年のスマートフォン用OLED市場規模は285億米ドルになると予想される。2017年の242億米ドルに比べて14.9%増加する見込みだ。OLEDパネル市場をリードしているSamsung DisplayのA3ラインの稼働率が第2四半期から少しずつ上がり、第3四半期には70%以上稼働するとみられる。これによって、発光材料を含む多くのディスプレイ材料市場も成長を続けると考えられる。第2四半期に韓国メーカーのOLED売上高は、62億8,000万米ドルで、売上高全体の96.9%を占めた。2位の中国は1億9,000万米ドルで、3%にとどまった。

四半期別TV用OLED市場レポート発行

UBI Research(代表、イ・チュンフン)が 『四半期別TV用OLED市場レポート』を発行した。OLED TVが世界のTV市場に占める割合は、まだ数パーセントにとどまっている。しかし、OLED TVは2,000米ドル以上のプレミアムTV市場領域であるため、売上高の規模は次第に大きくなっている。

2018年の第2四半期にTV用OLED製造ラインの基板面積は112万m2で、第1四半期と同様だった。中国Guangzhou工場の増設によって、2018年の年間基板面積は1,948万m2となり、2017年の148万m2に比べて31%増加する予定である。

プレミアムTV市場におけるOLED TVの販売好調により、第2四半期のWRGB OLEDパネルの売上高は4億6,000万米ドルで、前四半期の3億6,700万米ドルに比べて21%の増加となった。

第2四半期にWRGB OLEDパネルの出荷量は72万台と集計され、前四半期の58万台より19%増加した結果となった。2018年TV用OLEDパネル市場は21億8,000万米ドル規模になり、前年の14億5,000万米ドルに比べて33%増加すると予想される。OLEDパネルの製造コストは、55型UHD OLEDパネルが432米ドル、65型と77型がそれぞれ967米ドルと1,067米ドルと分析された。77型パネルのみが唯一黒字を確保できるとみられる。

本レポートは、TV用OLEDパネルの生産規模、市場実績、需要および供給分析、市場展望、コスト分析について説明しており、四半期ごとに発行される予定である。

TV向け第8世代QD-OLEDへの投資額は?

最近、UBI Researchが発行した『AMOLED製造・検査装置産業レポート』では、Samsung Displayが開発を始めたQD-OLEDへの投資額がどれくらいなのかを分析した。

Samsung Displayが目指しているQD-OLEDは、青色OLEDから放出される光が量子ドット(Quantum Dot、QD)材料を通って緑色と赤色に分離され、RGBの3色を実現する方式で製造される。QD材料を通り抜けた光は、再びカラーフィルターを通り、さらに豊かな色を表現できるようになる。

このようなQD-OLEDの製造方式は、LG DisplayのWRGB OLEDと似ている部分が多い。まず、TFTは2社ともにOxide TFTを使用している。WRGB OLEDは青色が2回塗布され、その間に赤色と緑色が蒸着される。それに比べ、QD-OLEDは青色材料のみ2回蒸着して製造される。蒸着用マスクは、両方ともオープンマスク(Open Mask)を使用する。

QD-OLEDとWRGB OLEDのカラーフィルターの製造費は同様であると考えられるが、QD-OLEDの場合、QD材料をコーティングする装置を追加導入しなければならない。

本レポートによると、モジュールとセル、封止、蒸着装置は、同じ装置が使用される可能性があり、投資額もほぼ同様になると予想される。しかし、WRGB OLEDは背面発光方式のため、TFTを含めたバックプレーンを製造する際に同時に形成される反面、QD-OLEDは前面発光方式のため、上部のガラス基板にカラーフィルターを個別に形成し、その上に再度QD層をパターニングして製造する。その結果、QD-OLEDにはWRGB OLEDより高い投資額が必要となる。

第8世代の26Kを基準に投資額を計算してみると、QD-OLEDは11億米ドルで、10億7,000万米ドルのWRGB OLEDに比べて1.03倍高くなることが見込まれる。一方、JOLEDが事業化を進めている印刷方式OLEDの製造に必要な投資額は8億8,000万米ドルで、QD-OLEDの80%程度になるとみられる。